H22.10.18(月)宮崎県立都城工業高等学校 | |
都城工業高校校門にて 2ndステージラストは「都城工業高等学校」。 就職実勢が抜群によい学校であるとのこと。 東京の方でのいわゆる「工業高校」とイメージが全然違うのだ。 特に九州や東北には 就職が抜群によい工業高校がある。 一部上場企業からの枠をつねにもらっている。 校風自体に信用性があるのだろう。 大重校長先生と。 大重先生はかつて 1stステージで講演した定時制の「延岡青朋高校」時代に 私の最初の本「フリーター・ニートになる前に読む本」をたまたま購入し その付録だったPowerPointファイルを活用して 授業されたという。 ありがとうございます。 実は大重先生からいただいたアドバイスがもとになって 今回のキャリアアップ・キャラバンの講演タイトルが変更になったのだ。 「フリーター・ニート」を前面に出すことへの懸念である。 都城工業高校にはあまりフリーター・ニートになる生徒はいない。 確かにそうです。 私が全国講演をはじめた頃は 深い考えなしに安易にフリーターやニートを選ぶ高校生が 少なからずいた。 その警鐘としてはじめた講演だった。 しかし今は時代が違う。 就職環境の変化でやむを得ず…というケースが激増している。 しかし諦めてはいけない。 そんなメッセージを送りたい。 そこで教育庁の田代先生と相談して 「働く意味は学ぶ意味〜自己肯定感を育む授業〜」 とさせていただいた。 大重先生ありがとうございます。 ということで体育館へ向かった。 いすが整然と並べられている。 講演開始。 会場は静まり返っている。 科ごとに1年、2年、3年と横に並んでいる。 となりには先輩。 ちょっとプレッシャーかな? 講演の最後に 「これからは国外へ出なければならない」 というメッセージを送った。 今まさに大河ドラマは「龍馬伝」をやっている。 現代の状況を幕末に例える人がいる。 それは大げさだ、という人もいる。 しかし私はあながちそうでもないと思う。 現代の日本を取り巻く状況は幕末に匹敵するものかもしれない。 幕末は海外列強が「国を開け!」というように 日本国内に向けたベクトルだった。 しかし現代はその正反対。 どんどん外に向かって出ていかねばならない。 そうでないとビジネスマンはやっていけない。 残念ながら就職状況が好転することはないだろう。 今は時代の変わり目だろう。 インプット型の教育は今、試されている。 世界の主流であるアウトプット型の教育へ転換しない限り 日本の若者は雇用をどんどん失うのではないだろうか。 だから製造の現場に関わる人も 「話す力と書く力」はつねに磨きをかけておかねばならない。 そんなメッセージを送らせていただいた。 こうして2ndステージは終了した。 ところで今回もうひとつミニ講演会を行った。 10.15金曜日のことだった。 1stステージで講演した高校の校長先生方や 教育庁の先生方を対象に 40分ほど時間を頂戴した。 ありがとうございます。 「働く意味とは?」というテーマを少し突っ込んで取り上げたが その中で最近読んだ本を紹介させていただいた。 サンマーク出版から出ている「究極の鍛錬」という本。 サンマークなのでもちろん自己啓発系だ。 しかしその中にとても面白い箇所を見つけた。 著名な音楽家を多数輩出することで有名な 西ベルリン音楽学校での調査だった。 全世界から優秀な才能が集まる中で なぜ特定の人が卓越しているのか。 その違いはどこから来るのか調べたものだった。 それによると 1週間は誰にも等しく168時間しかない。 そんな中で、 トップ集団と2番手集団、3番手集団の1週間練習量は 平均24時間と違いはなかったという。 これは学校以外の一人の練習ということだ。 誰も彼も、1日平均3〜4時間。 ここは違いはない。 ならばやはり生まれつきの才能の問題だろうか? しかしそれは次の調査ではっきりした。 天才とは「才能」ではなく、「量」だったのだ。 学校に入るまでの生涯練習量を比べると トップ集団(Best)は図抜けていた。 そこに違いが出たのだという。 みんなでやる練習と違って 一人でくり返す練習は苦痛だ。 しかしその苦しい訓練をいかに「楽しく」反復できるか。 そこにポイントがあったのだ。 つまり努力を楽しむということ。 楽しめる能力というもの。 前述の本には「10年ルール」「10年の沈黙」「1万時間」 といったキーワードが出てくる。 これはスポーツ選手、科学者、ビジネスマン、芸術家に限らず 何かの力に卓越する人は10年の長い長い沈黙に耐えた人だ、 ということをいっている。 たとえば 1日3時間の孤独のレッスンを9.1年継続すると だいたい1万時間になる。 1日1時間なら27.4年。 これは一般のビジネスマンにもあてはまるだろう。 大学を卒業後、コツコツを勉強していれば 40代、50代に卓越する。 大器は晩成するのだ。 100日100回はほんの入り口に過ぎない。 その後の長い長い「10年」を経て その人の本当の力が表現されるのだ。 |