夏見台幼稚園・保育園は食育にこだわった園です。園内には調理場が3つ、管理栄養士が2名、白砂糖は1つもありません。
❶その白砂糖。精製される過程で、食物繊維やビタミン・ミネラルが失われます。栄養が少ないのです。そこで少しでも栄養価の高い甘味を、ということで「てんさい糖」を使っています。てんさい糖には腸内細菌のエサになるオリゴ糖も入っています。
❷献立にはできるだけ食物繊維(海藻、緑黄野菜、きのこ、マメ類)を取り入れるようにしています。それだけではなく、園主の私自身も、年に2回、エプロンシアターを行って、子どもたちに腸内細菌とウンチの話をしています。
❸揚げ物などで使った油は1日で捨てています。以前は2日使っていたのですが、過酸化脂質は身体によくないのでコストはかかりますが改めました。
❹サラダにはエキストラバージン・オリーブオイルを使用。とてもヘルシーな油です。
❺主食は白米をやめて胚芽米にしました。玄米にはおよびませんが、精製された白米よりも、食物繊維やビタミンB1などはまだ多く含まれています。また胚芽米に雑穀をまぜて出すこともあります。子どもは色のついたごはんを嫌う傾向があり、最初は雑穀比率を10%以下から始めました。しかし今では30%強まで比率が上がっています。それでもモグモグ食べてくれています。
❻ハムなどの加工肉は出しません。食品添加物の問題です。発色剤の亜硝酸ナトリウムに発癌の可能性ありとWHOが報告しました。大手メーカーは、たくさん取らなければ大丈夫という見解ですがやめました。これらは子どもが大好きな食材です。だからあえて使いません。
「食品添加物」は一定の安全基準を満たしているから安全ですとわれます。しかし複数の添加物を同時に使う場合や長期にわたる使用の安全性は不明確なのです。腸内細菌に詳しい藤田紘一郎博士によれば、合成着色料、合成保存料、発色剤、結着補強剤などはすべて腸内細菌の発育や増加に悪影響を及ぼすと結論づけました。「ずっと傷まない」ということは殺菌、すなわち腸内細菌も殺すのです。
園で出す食事は私も食べます。私は身体に悪いものは食べたくありません。教職員にも食べてほしくありません。
夏見台幼稚園・保育園のこだわりはたくさんありますが、やはり一番は「食育」でしょう。園内で作るオリジナル給食は、スタッフも毎日待ち望んでいるおしいさです!また、以下のグラフのように、入園時アンケートもトップも「食育」でした。(↓クリックで拡大)
最近の若い人は「食が細くなった」といわれます。「食」に意欲的でないということはあらゆる活動への積極性が低下することにつながります。
勉強への意欲がない
働く意欲がない
スポーツへの意欲がない
友達を作ろうとする意欲がない
まずは健全な食欲。それが「意欲を引き出す教育」の出発点になるはずです。「食」に積極的に関わることで、子どもたちのあらゆる活動によい影響を与えられると私たちは考えています。
教育の中で最も難しいのは「意欲」を引き出すことだといわれます。これは知識として教えられません。子ども自身の中から喚起されなければなりません。何よりも環境設定が大切です。
夏見台幼稚園では、この環境設定にこだわります。自園内に専用の調理場がある、敷地内に畑がある、クッキング保育室があるというハード面での環境設定のみならず、ソフト面において、子どもたちの意欲を引き出すためにさまざまな仕掛けを行います。