年間通じて数多く行われる「クッキング保育」。クラス単位で行ったり、年長だけで行ったり。
手作りジャム(季節のもの:今回はいちご)を自分でパンにはさみ食べます。自分で適量を決めることが大切です。できあがったジャム・パンを嬉しそうにほおばる姿が印象的です。
「イチゴを摘んで」
「きれいなイチゴ」
「先生の説明を聞く」
「へたをとって」
「煮ます」
「グツグツ…」
「できたてをガブッ!」
給食室で用意したイチゴに加えて、年長さんに栽培してあるイチゴを摘んでもらいました。洗って、へたをとって、砂糖をまぶして鍋で煮ます。グツグツ…コトコト…
オリジナルジャムをサンドした特製イチゴパンができあがりです!みんな夢中で食べていました。
この日は月に一度のお楽しみ給食の日でした。子どもたちにも、ひと手間協力してもらって、「自分で作るハンバーガー」体験です。クラス担任が小グループごとに配膳するシステムをとっているので、きめ細かな対応が可能です。子どもたちはそれぞれ自分のペースで自分のハンバーガーを作っていました。
「ひき肉と卵、牛乳」
「何枚も焼きます」
「アップでどうぞ」
「ソースで煮込む」
「チーズとはさんで」
「できました!」
「ちょっとアドバイス」
「ガブリ!」
9月末にイネを収穫しました。10月末に栄養士の先生から、その収穫したイネがどのようにお米になっていくのかを聞きました。ただおにぎりを握っておしまい、では「食育」として十分ではありません。食べる前後のプロセスも興味関心をもってほしいと思います。
穂が下がってきたら、実(米)の入り方を確認して収穫。ビンの中で棒を使い脱穀したり、すき歯(けんざん等利用)で様子を観察していく。お米ができるまでのプロセスをまさに実体験です。
「9月:収穫」
「切っちゃおう!」
「収穫できた!」
「10月:事前説明」
「テラスで」
「興味津津」
「小さくて…」
「小さくて小さくて…
「子どもは必死です」
「では炊きます」
「まずよく洗って」
「水を流して」
「さあ炊飯!」
「いい香り!」
「握りましょう!」
「よいしょよいしょ」
「できた!」
「ガブリ!」
「ちょっとお手伝い」
通常の給食メニューに一品加えて、収穫したての新鮮野菜をいただく。しかもその際、手作りでドレッシングをつくってしまいます。ビンをシェイクする姿は真剣です。
市販のドレッシングにはいろいろな混ぜ物があります。シンプルで身体によい、そしておいしい手作りドレッシングで、自分たちが育てた野菜を食べる経験。子どもたちは貴重な体験をしているわけです。
「先生から説明」
「シェイク開始!」
「シェイクシェイク!」
「変化を観察」
「もう代わってよ」
「早速野菜にかけて」
子どもたちにはいろいろな野菜の皮むきを手伝ってもらいましたが、ここではえんどう豆などお豆類の収穫と皮むきをご紹介します。皮がむかれたグリーンピースは、その日の給食の「豆ごはん」となりました。子どもたちが大喜びだったのはいうまでもありません。
「さあ、畑へ!」
「どんどん収穫」
「ちょっと見て!」
「いろいろあるね」
「玄関に並べられ」
「そら豆」
「グリーンピース」
「×菜の花」
同じようなお豆が3種類とれたのですが、一番右の菜の花(アブラナ)の実は食べられません。こうした知識も体験を通じて子どもたちは学んでいきます。
ユウガオの実を細長い帯状に剥いて加工したものは「かんぴょう」と呼ばれます。いつもはできあがった「かんぴょう巻き」しか見ていない子どもたちは、園の玄関に展示された大きなウリを見て「?」
「ウチ科のユウガオ」
「夕顔がこれになるよ」
「先生に集中」
「じゃあやってみよう」
「他の具在も…」
「よいしょよいしょ」
「キュウリも巻いて」
「ちょっとお手伝い」
「ガブッ!」
「ピース」
「この笑顔!」
「こんな感じでした」
私自身がユウガオの実を見るのが初めてでびっくりしました。ウリがかんぴょう巻きに変わっていくようすに子どもたちもびっくりです。また手先を器用に使って作る手巻き寿司の味!最初はうまくできなかった子も、助けを借りながらだんだん上手になって行きました。
残菜が全くなかったのは、一連の興味関心を引く演出と、直接握ってみる参加意欲ゆえのことでしょう。調理スタッフのみなさんが積極的に「クッキング保育」に関わってくれるので、夏見台の「食育」が本当に豊かなものとなります。
子どもたちが大好きなポップコーンは、とうもろこしからできています。干してポップコーンになるまでの過程を実体験してもらいました。できたてのポップコーンに恐る恐る手を伸ばす姿が印象的です。より深く、食べ物について知ってほしいと思います。
「先生の手に釘付け」
「待つのも楽し!」
「ほらできた」
「さあ食べよう」
「恐る恐る…」
「どんな味?」
「おいしいね!」
「おいしい!」
「ピース!」
「あれツリーには…」
「何か巻きついて…」
「あ、ポップコーン!」
グループに分かれてクッキーを作りました。あらかじめつくり方を学んだ後は、それぞれ自分で作ります。でも協力するところは協力し、ともに作り上げる達成感を味わいます。年長さんが下の子どもにプレゼントする、という形で行います。みんな夢中に取り組んでいました。
「先生の説明」
「こねて伸ばして」
「よいしょよいしょ」
「どんな形にしようか」
「型抜きです」
「うまくできた?」
「オーブンで焼く」
「さらにトッピング」
小麦粉ねんどなどの遊びの延長にクッキー作りがあります。手先を器用に使って思い思いのクッキーが完成。様々なトッピングをしていました。
これは「クッキング保育」というよりも「表現活動」に分類されるかもしれませんが…畑で取れたさつまいもの茎からクリスマスのリースを作りました。無駄にするものはない、という教育の一環となりました。
「イモの茎を干し」
「装飾します」
「楽しいね!」
「完成です!」
「どうですか?」
「私のオリジナル」
「ステージ上のツリー」
「近づいてみると」
「茎のツリー!」
畑で採れたおいもをスイートポテトにしたこともあります。
【スイートポテト作り】
お餅つきはどこでも行う恒例行事です。私たちの園でも12月上旬にお餅をつきました。でもただお餅をつくだけではもったいない。餅つきは日本の伝統文化です。そこで「お餅」にまつわる様々なことも勉強しました。
「11月末:説明」
「こうやってね…」
「餅つき前日」
「まず手洗い」
「研ぎましょう」
「さあやってみよう」
「明日は餅つきだ」
「感触はどう?」
「わらを敷いて」
「準備よし」
「火加減もOK」
「いい感じです」
「まずは先生から」
「よいしょ!」
「あつあつ!」
「では子どもたちも」
「よいしょ!」
「よいしょ!」
「ではいただきましょう」
「つきたてはいいね」
「夢中です」
「おいしいね」
「ほっぺが落ちた」
「近所におすそわけ」
「お汁に入れて」
「先生たちも」
当日は天候に恵まれてすばらしい餅つき日和でした。園庭でつきたてのお餅を食べる子どもたちの姿はみな生き生きしておりまさに日本の伝統文化だなあ、と感じた次第です。
うすの下にわらを敷いたので、写真的にも美しく撮れました。青いビニールシートでは雰囲気が出ませんからね。私たちはそうした細かいところにもこだわります。子どもにはできるだけ本物の体験をさせてあげたいと考えています。