船橋市の幼稚園 夏見台幼稚園・保育園(船橋市) |
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みなさんは次の2つの選択肢を提示されたときいずれを選びますか?少し考えてみてください。
1.意欲的な子どもになってほしいか?
2.思いやりのある子どもになってほしいか? |
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選択に困る2択クイズかもしれませんがいかがでしょうか?実はこれは教育界における永遠のテーマなのです。
ところでここでいきなり話は「ドラえもん」に切り替わります。ドラえもんのキャラクターを使って面白い説明を聞いたことがあります。私たちは、左下にある「発展途上のび太」の状態にあります。そこからゴールである右上の「発達した出来杉」へと向かっていくわけです。
そのときに進むべき道は2つあります。@のケースは、まず自分のことを優先して「自我」を強める。その後に上へと向かう「ジャイアン」コース。Aのケースは、自分よりも周りとの調和を重んじる「社会性」重視の「しずかちゃん」コース。「ジャイアン」コースは男子校に多いタイプで「しずちゃん」コースは女子高タイプだということです。しかし重要なことは、ともに片方だけでは発達できないということです。
という2つの要素のバランスが重要であることをドラえもんから読み取れるというのですね。ややこじつけ的なところはありますが、面白い観点です。これが先ほどの「意欲か?思いやりか?」という2つの選択肢と重なります。
「子どもにはどんどん意欲的になってほしい、でも友だちへの思いやりも持ってほしい」。親としては当たり前の気持ちです。意欲と思いやりはともに大切ですが、これは正反対の性質を持ちます。矛盾するのです。
生後1年を過ぎるとだんだん子どもは歩き出し、しゃべりだします。特に2歳頃になると何でも自分でやりたがるようになり、強い自我が現れてきます。自己主張ばかりでは友だちとうまくやっていけません。友だちに怪我でもさせようものなら…。
ところで次のグラフをご覧ください。これはベネッセコーポレーションが2006年に調査したもので、儒教文化圏(日本、中国、韓国、台湾)の幼児(3〜6歳)のお母さんを対象としたアンケート調査です。西洋キリスト教国を除いて、文化的背景を揃えた調査です。いろいろな項目がある中で私は「どんな大人になってほしいか?」というタイトルに注目しました。
「東京」とありますが、これは東京駅から40キロ圏内のお母さんたちです。東京1,007名、ソウル941名、北京992名、上海935名、台北2,259名という十分なサンプルを集めています。
グラフを見ると、7つの項目のうち右側の4つは「社会的成功」を望むもの。左側の3つは「対人関係」になります。まさに「意欲」と「思いやり」ですね。さて、各国の比較です。
「家族を大切にする人」の項目が全都市で高いのは、さすがに儒教文化圏だな、と思います。「社会的成功」については、各都市とも同じような傾向です。(ソウルの「リーダーシップのある人」はやや突出していますが)しかし注目すべきは東京です。「友人を大切にする人」「迷惑をかけない人」の2項目。あきらかに突出しています。圧倒的です。
他国に比べて「対人関係」つまり「思いやり」の心をしっかり見につけてほしいという結果が出ましたが、ではみなさんはいかがでしょうか?やはり同様でしょうか?こうしたお母さん方の願いは、その後つぎのような経過をたどることになります。
→ 「3.国際比較:自信がない日本の子どもたち!」
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