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夏見台幼稚園 食育、英語、異年齢保育など 千葉県船橋市にある幼稚園です。

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5.ごほうびを先延ばしできる力



 有名なマシュマロテストを紹介します。20世紀の最も著名な心理学者100人の25番目にランクされているウォルター・ミシェル教授は、スタンフォード大学に附属する保育園に通う約550名の4歳児にマシュマロを1つ見せて、次のように言いました。

「食べてもいいよ。でも15分我慢できたらマシュマロをもう1個あげるよ」

 そして子ども1人を部屋に残し観察。選ぶのは子ども自身。その結果は、だいたい1/3ずつに分かれたといいます。

(1)我慢できずにすぐ食べてしまった
(2)何とか15分間持ちこたえた
(3)最初は我慢したが15分待てなかった

 (1)の15分間持ちこたえた子どもたちは、目の前のマシュマロを食べたい気持ちを紛らわせるために、さまざまなことをしました。歌を口ずさんだり、机の下にもぐったり、目をつぶってみたり…。そうして自分で自分の感情をコントロールしていました。

 この実験はここで終わりません。このマシュマロ・テストが開始されたのは1969年のことです。そして実験は現在も継続中なのです!なんと、この4歳の子どもたちの「その後」が追跡調査されているのです!まずは20歳のときの学力の差です。



 SAT(大学進学適性試験)は日本のセンター試験のようなものです。マシュマロ・テストを受けた子どもの16年後の試験結果によると、15分間我慢できた子どもは、30秒しか我慢できなかった子どもに比べ、「言語分野」「数量分野」ともに大きな差が出ました。総合で210点にもなります!(センター試験で210点差がついたら大変です!)この結果から次のようなことが言われました。

成績の悪い子どもは知的に劣っているというより、感情をコントロールする力が育っていない

 感情をコントロールできない、つまり心が落ち着かないと、勉強に集中できません。その結果、学力は伸びないのです。これが「ごほうびを先伸ばす力」です。先生に言われるのではなくて、親から強制されるのではなくて、自分の意志で切り替えることが大切です。

 さらに実験は続きます。その子ども達が30歳になった時、図のような傾向が見られたといいます。



 さらに40歳を超えた被験者たちの脳画像解析も行っています。マシュマロを我慢できなかった人の脳には、薬物依存者に似た脳の欠損が見られたということです(「マシュマロ・テスト」W・ミシェル著、早川書房)。

 これが
「自律性」です。自律性の芽生えは幼児期にあります。私たちは、自分で選ぶ・自分で決められる子どもを育んでいきたいと考えています。



以下に続きます。

1.手で考える力

2.似たものを見つける力(イメージする力)

3.仲直りできる力

4.気分を言語化できる力

5.ごほうびを先延ばしできる力

6.自分で決める力(自律性) 

7.人を尊敬できる力

8.人に共感できる力

9.楽観できる力

10.自分にYES!と言える力(自己肯定感を育むほめ方)

 


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