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夏見台幼稚園 食育、英語、異年齢保育など 千葉県船橋市にある幼稚園です。

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4.【唇】:「上手に食べる」は「上手に話す」につながる

 赤ちゃんは食べこぼしが多いものです。口の周りなど汚くしてしまいます。ついつい、一口与えるごとにきれいにしたくなりますね。  
 

 ですがちょっと待って!最初は汚れたままでも平気だった赤ちゃんも、次第に口の周りに付いたものが気になりだします。自分の舌でぬぐうようになります。それが舌の運動になり、「舌の機能」が開発されていきます。これもやはり、赤ちゃんの主体性を少し待つ方がいいのです。
 

 少し大きめの食材を食べられるようになる頃には、赤ちゃんは前の歯茎でかじりとろうとします。また舌で食べ物を左右に動かして奥の歯茎で噛んで呑み込むこともします。歯があるかないかは関係ないのです。

 呑み込むことがクセになると、噛むことも少なくなります。食べ物をよく噛むことは唾液の分泌を促し、消化・吸収機能が上がります。またよく噛むことで脳血流量が上がることがわかっています。脳血流量が上がれば、必要な栄養分がたっぷり脳に供給されます。よく噛むと頭がよくなる、といわれるのはそのためです。

 よく噛むことは「頭」だけでなく「心」にもよい影響を与えます。咀しゃくというリズミカルな筋肉運動は、「セロトニン」という脳内物質を活性化するといわれます。セロトニンは心のバランスを整える作用があるのです。このセロトニンの働きを強める薬が「うつ病」治療に活用されているくらいです。

 最後に「食べる」ことと「話す」ことの関係です。「食べるための機能」はそのまま「話すための機能」(プレ・スピーチといいます)になります。

 「食べる」ために使う筋力は、実はことばを「話す」ときに必要とされる筋力と一緒なのです。

 ことばという「音」を発するには、舌・あご・唇などの動きがしっかり育っていなければならないのですね。もちろん「話す」ために「食べる」わけではありませんが、赤ちゃんの身体の機能を健全に育むという観点からも、ぜひ心に留めていただければと思います。
 

 ことばを話すには、舌や唇などの「調音器官」を巧みに動かす必要があります。「食べる」ことは「話す」ことよりも早く行われます。上手に「食べる」ことで舌・あご・唇などが発達し、「話す」ための準備にもなるのです。


以下に続きます。

1.「離乳食を食べてくれない」

2.【心】:まずは「安心感」

3.【唇】:口に突っ込まない

4.【唇】:「上手に食べる」は「上手に話す」につながる

5.【唇】:スプーンは水平に

6.【手】:手の動きを封じ込めない

7.【手】:指差しを通じたコミュニケーション

8.【耳】:適切な「ことばかけ」をしていますか?

9.【目】:目の前におかずを次々出していませんか?

10.【足】:ブラブラ、フラフラしていませんか?

 


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