いきなりクイズです。毛細血管を含めて、全身の血管を全部つなげるとどのくらいの長さになるでしょうか?図をみてお考えください。
答えはB10万キロ。実に地球2周半に相当します。びっくりです!
ではこの地球2周半を血液がひとめぐりする時間は?@1分A1時間B10時間のうちどれでしょうか?
正解は@です。地球2周半もの距離をたった1分で血液は流れるのです。血管には大変な圧力がかかっているのですね。
私たちの体内の血液量は約4.5リットル。それに対してブドウ糖の量は約5gほどに保たれています。濃度的にはそれで十分なのです。しかしそこに、大量の糖分が流れ込むとどうなるでしょうか?
コーラ1本で角砂糖15個分。インスタントやきそばにいたっては、なんと24個分!そんなドロドロの血液が、地球2周半分の距離をたった1分間で走り回るようすを想像してみてください。その圧力に耐えている血管がなんだかかわいそうになります…
ここに最近話題になっている「血糖値スパイク」という問題が出てきます。正常な人はだいたい血糖値は140mgをこえない範囲で推移します。糖尿病患者は200mgをこえる高血糖状態です。
血糖値スパイクを起こす人は、食事をすると血糖値がはね上がり140mgをこえます。すると血管に炎症がおこりやすくなります。これが、がん・心筋梗塞・認知症などの一因であるという報告があります。
それだけではありません。血糖値スパイクは精神面にも影響を及ぼします。甘い物を食べて血糖値スパイクがおきると、すい臓からインスリンが放出されて血糖値は急降下します。いわゆる「低血糖状態」です。
すると集中力が低下し、イライラします。勉強に身が入りません。そこで甘いものに手を出す。すると血糖値は上がり…このくり返しです。
以下に続きます。
はじめに
1.血糖値スパイク
2.白砂糖の害
3.ペットボトルか?水筒か?
4.慢性炎症の時代
5.私自身の話
6.腸のバリア機能
7.日本の長寿村・短命村の食事
8.「食の主体性」とは?
9.コオロギはなぜ自殺するのか?
10.我々は操られているのか?
11.腸内細菌と脳の関係
12.あなたのチワワにエサを!
13.園での取り組み
おわりに