私は夏見台幼稚園・保育園に勤める前、同じ学校法人三橋学園の運営するコンピュータの専門学校で働いていました。仕事は学生募集。千葉県の高校を訪問して、学校の宣伝や進路講話などをしていました。その延長で、キャリア教育の全国講演を始めました。
高校の先生とよく教育談義をするわけですが、最近は腸内細菌の話ばかりです。
そんな話を宮崎県の高校の先生としていました。するとその先生から興味深い話を聞きました。
高校生の数が少ない地方の高校では、進学校といっても、学力の低い生徒も受け入れざるを得ないといいます。そこで成績別にクラス分けをします。その高校の先生は次のようなことをいうのです。
なるほどと思いました。家庭の教育力です。お金を渡して「好きなものを飲みなさい!」ではなく、ひと手間かけてお茶をわかして持たせる。ここには大きな差があるのです。
するとある日のこと。園では近所の高校からインターンを受け入れています。毎年数名の高校生を受け入れている船橋市内の進学校の先生が「今年もよろしく」とあいさつに来られました。新しく着任された先生でした。
私はいつものように食育の話ばかりしていました。そして宮崎県の例の高校の話をしたのです。するとその先生の顔が「はっ」と変わりました。
こうなってくると確信に変わってきます。
ペットボトルのジュースか?ご家庭から持参する水筒か?家から運ぶには重いし、親御さんも面倒だし、まあ、コンビニで好きなものでも買って!…しかしこんな小さなところに、大きな違いがあるのではないでしょうか。
お子さんが大きくなり、高校生から生活習慣を変えようとしてもなかなか難しいところです。しかし幼児期なら簡単です。腸から健康を考えるとは(大げさな表現を許していただければ)将来の学力問題につながるかもしれない、と私はいいたいのです。
以下に続きます。
はじめに
1.血糖値スパイク
2.白砂糖の害
3.ペットボトルか?水筒か?
4.慢性炎症の時代
5.私自身の話
6.腸のバリア機能
7.日本の長寿村・短命村の食事
8.「食の主体性」とは?
9.コオロギはなぜ自殺するのか?
10.我々は操られているのか?
11.腸内細菌と脳の関係
12.あなたのチワワにエサを!
13.園での取り組み
おわりに