下の写真は私の小学2年のものです。中央が私。肥満児でした。周りの子どもとの体格の差が明確です。ここで私自身の話をさせてください。
父は若いころ相撲部屋から誘いが来たくらい肥っていました。大食い・早食いでした。お調子者だった私は、たくさん食べるとほめられるとばかりに、子どものころから大食い・早食いでした。
インスタントラーメンを食べている小学校高学年頃の写真です。あの頃の主食でした。今の私と違ってとても肥えています。
しかしやせる努力は続けました。学校で「デブ!デブ!」と軽くいじめられたことがきっかけでした。晩ごはんはリンゴしか食べない。なわとびをとびまくる。でも食欲は落ちない。やせない。なぜだろう?私は苦しみ続けました。
特に大学時代は大変でした。アルコールが入り理性が飛ぶと大食いが始まります。翌朝深く後悔して断食する。過食と拒食のくり返し。ひどい便秘にも苦しみました。
私は食欲との戦いを人生における最大テーマの一つと位置づけ、なんとか、30代なかばに意志の力で食欲を屈服させました。
しかしそんな苦しまなくても、今はやせなかった原因がわかります。そう、腸内環境です。
実は私は、ごく小さな頃からよく風邪をひきました。幼稚園の出席カードはある時期から休みだらけ。高熱がひどく、扁桃腺とアデノイドの切除までしました。中耳炎もやっています。
つまり抗生物質をたくさん飲んでいました。腸内環境の土台作りという大切な時期に、抗生物質で腸内細菌を殺しまくっていたのです。だからアレルギー体質でした。アトピー性皮膚炎は20歳くらいまで続き、治ったと思ったら25歳から花粉症。これは現在まで続いています(2018年8月時点で私は52歳。もう25年以上です)。
こうなるとあとは喘息しかないわけです。アレルギー・マーチ。私はなんとしても体質を改善したいと、ずっと考え続けてきました。そんな時に、腸内細菌についての本に出会ったのです。
2003年にヒトDNAの解析が終わりました。その総数21000個。ミジンコの31000個にはるかに劣る数です。しかしながら、体内の腸内細菌のDNA総数は、なんと440万個もあることがわかりました。この腸内細菌が、私たちの健康管理を担っているのです。
あらかじめ結論からいうと、
①食物繊維(雑穀・海藻・キノコ・緑黄野菜・マメ)をたくさんとる
②食物繊維は腸内細菌のエサとなる
③その際、短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)という代謝物が出る
④この短鎖脂肪酸が血液中をめぐり、私たちの健康に役立っている
ということになります。
以下に続きます。
はじめに
1.血糖値スパイク
2.白砂糖の害
3.ペットボトルか?水筒か?
4.慢性炎症の時代
5.私自身の話
6.腸のバリア機能
7.日本の長寿村・短命村の食事
8.「食の主体性」とは?
9.コオロギはなぜ自殺するのか?
10.我々は操られているのか?
11.腸内細菌と脳の関係
12.あなたのチワワにエサを!
13.園での取り組み
おわりに